文芸翻訳挑戦記1
こんにちは、フリーランス翻訳者のshiro(@shironimkorea)です。
先日、Twitterでつぶやいたのですが、韓国文学翻訳賞新人賞というものに応募しました。
韓国文学翻訳院の新人賞に応募するため、文芸翻訳に奮闘しているけれど難しいな…実務翻訳は納期が短いものも多く、瞬発力が大事な感じなんだけど、それとはまた違う。あと1ヶ月弱…きちんと形にして提出できるかな😅
— shiro (@shironimkorea) 2020年5月29日
そして来年は同翻訳院のアカデミーを受けようと思っています
実はこれをつぶやいたときは、間に合うかどうかわからなかったのですが、Twitterでつぶやくことでおしりに火がつき、またフォロワーのみなさんのいいねも後押しになり無事に期限内に応募することができました。
いいねをしてくださったみなさん、ありがとうございます!!
私はTwitterをはじめてから、「自分の目標や夢を言葉にすることの大切さ」に気付きました。
というのも、実際にフォロワーさんを見ていると口にした目標を着々と実現されているな〜と思ったのです。引き寄せ、というものでしょうか???
もちろん、見えないところでのご本人の努力があるからこそでしょうが。
韓国語学習にしろ、お仕事にしろ、子育てにしろ、みなさんご自身の置かれた環境でベストを尽くされいて、すごいなぁ~といつも思ってるんです。それで自分と比べて、落ち込んだりすることもたくさんあるんですけど(笑)、とにかくいつも刺激をたくさんもらっています。
私も今回初めて文芸翻訳に挑戦し、色々気付いたことや今後の目標を立てたのでブログに記そうと思います。
もし興味のある方がいらっしゃいましたら、ご覧ください。
한국문학상 신인상とは?
한국문학번역원(韓国文学翻訳院)が主催する翻訳家の登竜門ともいえる新人賞で、韓国文学を世界に広めるため、優秀な翻訳家の発掘が目的となっています。
日本語のほかに、英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語・ロシア語・中国語・ベトナム語・アラブ語部門があります。
過去にも多くの日本人翻訳家の方々が入賞されています。
きっかけ
先日30歳の誕生日を迎え、夫と今後のことについて話し合ったんですね。
今は二人とも生活のメイン、最優先事項は子育てなのですが、常々、「子供を言い訳にせずに、やりたいことをやろう」ということを言い合っていて。
少し語弊があるかもしれませんが、「もしどちらかにやりたいことがあれば夫婦で助け合って、それをサポートしよう。将来、子供に依存せず独立できる二人になろう」ということを改めて確認し合いました。
フリーランスとして少しずつ収入が安定してきた今だからこそ、昔からの目標だった文芸翻訳に挑戦したい、とにかく後悔する前にやってみようと、新人賞に応募することにしました。
普段から育児に家事に、全面的に参加している夫ですが、今回の挑戦に際しても色々とサポートをしてくれ、恩返ししたいという気持ちが一層強くなりました。
実務翻訳と文芸翻訳、ここが違う
実務翻訳の場合は、納期が短いこともあり、時間内にどれだけ高品質の翻訳をするかという「ひらめき」や「瞬発力」が求められるとすれば、文芸翻訳にはひとつひとつの単語と向き合う「忍耐」のようなものが必要なのかなぁ…と感じました。(あくまで私個人の意見です。)
そして何より大切なのが「日本語力」。
これは分野に関係なく、翻訳の仕事において最も重要なことかもしれませんね。
以前、文芸翻訳家の方のブログを読んだのですが、その方は翻訳作業の全工程中70%は、自分が訳した日本語の訳文をチェックしている、とおっしゃっていたんです。
今回その言葉の意味がわかったような気がしました。
それから物語の背景を理解する、読み取る力もすごく大事で、これは語学以前に色々なことにアンテナを張り、知識を蓄える必要があると実感しました。
苦しくも楽しかった一ヶ月半
実際の準備期間は一ヶ月半ほどだったのですが、もっと早くから準備すればよかったな~と思いました(笑)
普段こんなに長い間、自分の訳文と向き合うことはあまりないので、毎日とにかく落ち込んでいましたね…。
翻訳は、訳文に対するこれ!!という正解はないと言われていますが、それぞれの分野で基本的な守るべきルールとかはあると思うんです。それを破れば、その時点で誤訳になりえますよね。
余計なことは足し過ぎない、減らしすぎてもいけない…そんな狭間ですごく悩みました。
でも、自分の癖や弱点が改めてわかり、今やっているウェブトゥーン翻訳にも活かせる部分がたくさんあると実感しました。
すごく大変でしたが、やっぱり翻訳が好きだなと実感することもできたので、大きな収穫だったと思います。
今後の目標
- 翻訳院のアカデミーを受験する
- アカデミー受験までに本を一冊翻訳する
- オンライン講座を積極的に受講する
- 日本語、韓国語、たくさんの文章に触れる
とりあえず今の目標は、来年の翻訳院のアカデミーに合格することです。
週一で行われる特別課程を受験予定で、翻訳アカデミーについては気になる方がいらっしゃるかもしれないので、またブログに書きたいと思います。(受かれば…笑)
あとは平日の昼間に少し時間ができたので、色々なオンライン講座を積極的に受けたいな~と思っているのですが、平日の昼間の講座はあるかな…? そしてzoomを使ったことがないのでちょっと心配ですw
今回、文芸翻訳をするにあたり、参考にした本がとてもよかったので別途レビューできたらいいなと思っています。(文芸翻訳とは何か?から、テクニックなことまですごく参考になった本でした。)
それから、翻訳に挑戦した作品(ファン・ジョンウンさんの파묘)についても機会があれば紹介したいです。
これからも、仕事を頑張りつつスキルアップできるように努力していきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました^^